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東南アジアに君臨する「竜」

偶然、「津堅島ハーリー」に出会う

 数年前の話だ。2泊3日の沖縄旅行に出かけ、スキンダイビングを楽しむために数名が沖縄本島から少し離れた津堅島に出かけた。海の底がすぐそこにあるかのように透明な沖縄の海にプカプカと浮きながら楽しんでいた。お昼過ぎに切り上げて、フェリー乗り場へと向かったところで出会ったのが、「津堅島ハーリー」と呼ばれるお祭りだった。
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 港では2艘の船(沖縄伝統の漁船、サバニと言うらしい)を12、13人が手こぎで必死に漕いでいる。沖にあるポールを回って、再び出発地点までどちらが早いかを競っている。日よけのテントの下では、老若男女の家族つれが、料理を食べ、焼酎をのみながら応援していた。たぶん島の住民はもちろん、出稼ぎや都会に就職している者も、この祭りを目当てに帰って来ているに違いない。午前11時から午後5時までぶっ通しでやるから、こぎ手の体力消耗はもちろん、応援する方だって疲れるに違いない、それでもやるのは、やっぱり楽しいんだろうなあ〜。

沖縄、長崎、ハノイに、竜の爪痕を見る

 このハーリー、豊漁や海の安全を祈って願って行うものらしく、津堅島だけでなく、沖縄各地でやっているそうだから、夏に沖縄旅行をすれば、出会う確率は比較的高いかもしれない。
 さらに調べれば、ハーリーとは、「爬竜舟競漕」のこと。「竜」を描いた舟を「爪」でかき走らす、という意味らしい。ちなみに長崎の「ぺーロン」も、ぺー(爬)、ロン(竜)の発音から来ているらしい。
 さらにハーリーは、中国福建省や広東省など、東シナ海沿岸部で、「端午の節句」に行われる「龍舟節」と同じ起源をもつ。お祭りひとつとっても、沖縄と中国の歴史的・文化的結びつきの強さを改めて考えてしまった。

 そういえば、ベトナムのハノイにある世界遺産「ハロン湾」も、「ハ」(降りる)と「ロン」(竜)から成り立っており、伝承では、中国がベトナムに侵攻してきた時、竜の親子が現れ敵を破り、口から吐き出した宝石が湾内の島々になったと伝えられている。

 ご存知のように、竜は中国の伝説上の生物で、古来、神秘的な存在として位置づけられてきた。また、十二支の中で、唯一、伝説の生物が当てはめられている。中国文化圏には、必ずといっていいほど、この「竜」が君臨しているのであった。

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